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Vol.28  2007年11月27日発行


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駆け足で秋の気配が深まり、慌しく冬がやってきました。
みなさま、お変わりなくお過ごしですか?

本日は、新しい年の始まりを告げる「トッパンホール ニューイヤーコンサート2008」をご案内いたします。鈴木秀美氏を指揮に迎え、モダンオーケストラと丁々発止を繰り広げるプログラムは、大好評を博した今年に続いて2度目の試み。
ハイドンからベートーヴェンへと続く、交響曲発展の壮大なドラマを当日の演奏でより深く味っていただけるよう、来る12月2日、鈴木氏と音楽学者・中村孝義氏をお迎えしたプレトークイベントも開催します。
一粒で二度おいしい、心も頭も大満足のコンサートにご期待ください。

… CONTENTS …………………………………………………………………………………………
■ニューイヤーコンサート2008によせて  (企画制作部長・西巻正史)
■ホールより
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■ニューイヤーコンサート2008によせて  (企画制作部長・西巻正史)
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こどもの頃、お正月にはお書初めという習慣があったように記憶しています。
その題字として「飛躍を期す」とか「飛翔」という言葉を与えられ練習した思い出があります。2008年のニューイヤーコンサートのプログラムはそんな思い出から発想しました。

ベートーヴェンが1804年に作曲した交響曲第3番変ホ長調—シンフォニア・エロイカ—ある偉大なひとの思い出を記念して—は、交響曲というジャンルがコンサートシーンのメインポジションを担う存在になることを決定づけた、破天荒の作品であり、歴史の転換点となるとんでもない挑戦でした。全曲55分に及ぶ壮大な曲想、変ホ長調の主和音を2度叩きつけるようにはじまる冒頭の大胆さ、2楽章の長大な<葬送行進曲>、ナポレオンを想起させたオリジナルの副題「ボナパルトと題する」等々・・・、まさにベートーヴェンが自身の「飛翔」を期して、また交響曲という形態の飛躍をめざし、奇想天外な新機軸を幾重にも重ね、それが見事に結実した作品です。この傑作を初めて聴いた当時の聴衆の驚きは想像にあまりあります。

しかし、ある時代にあっては驚天動地の大発明も、現代の眼から見ると、特別の驚きを感じないものになってしまうというのも事実です。我々はその後の発展を耳にし、眼にしてしまっているわけですから。それは人類が発展していることの証左であり当然の帰結かもしれません。私たちのようにクラシック音楽という過去に作曲された曲を扱っているものとしては、そこに大きなジレンマを感じる時もあります。その当時の創造のエネルギーの放射を、作品から強く浴びることが出来たら、さぞかしいろいろなことに眼を見開かされ、作品が魅力的に蘇るのではという思いをいつも抱きながらコンサートの企画をしています。

今回、2008年のニューイヤーコンサートで鈴木秀美さんを指揮にお招きし、現代楽器によるモダン・オケとの組合せでこの<エロイカ>シンフォニーをとり上げることにしたのも、こうした考えに基づいてのことです。
秀美さんがこよなく愛するオリジナル楽器の響きの世界での演奏とも、日頃多くの方が慣れ親しんだモダン・オケの響きとも異なる未知の領域でアーティストがぶつかりあい作品を再創造する中で、この作品のエネルギーが見事に蘇生し、心揺さぶられたいと思ったからに他なりません。

マエストロ鈴木秀美さん自身も次のように記しています。
「ベートーヴェンの音楽の素晴らしさについては今さらここに改めて書くまでもないが、一つ重要なのは、彼以前を知らなければその「新しさ」は分からないということである。—(中略)—ベートーヴェン以降の音楽を知っている私達が<エロイカ>の強烈な斬新さ、耳を引き裂く不協和音、そして大自然のさざめきを、当時と同様に感じ「再創造」するためには、「それ以降」を一度忘れる他はない。遡って辿り着く「古典」に新鮮さはないのだ。」(Toppan Hall Press Vol.32より)

ベートーヴェンは、諸般の事情から自身では否定していたかもしれませんが、偉大なる先人ハイドンの交響曲の影響を色濃く受けていることは広く知られている事実です。そこでコンサートの前半に演奏する曲目は、同じ変ホ長調で書かれたハイドン晩年の「太鼓連打」を選曲しました。こちらも当時としては驚きの太鼓のローリングで開始されます。24の調性の中で、最も輝かしく覇気に満ちた調性である変ホ長調による2つの交響曲をあわせて聴くことによって、交響曲の父ハイドンが成し得たことと、ベートーヴェンがそれを超えて先へと進んでいった足跡が辿れることと思います。

演奏会に先立って12月2日におこなうプレトークイベントでは、その辺の成り立ちと曲の魅力について、演奏同様、達者な語りでお客様を魅了するマエストロ鈴木秀美さんと、トッパンホールではライヴシリーズCDや、当日プログラムの解説で、毎回企画意図を鋭く見抜き、コンサートのコンセプトを的確な言葉でわかりやすく皆さまにお届けしてくださる中村孝義さんとのお話で、解き明かしてみたいと考えております。このトークイベントは、作品自身が持っている魅力を解読し、同時にアーティストがどのように楽譜を受け取り作品を演奏するのかという普段眼に見えないプロセスをきれいに解き明かしてくれることでしょう。これを聞いてコンサートを聴くことで、日頃の何倍も深くおいしくコンサートを楽しめること間違いなしです。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。


〈トッパンホール ニューイヤーコンサート 2008〉
鈴木秀美指揮 チェンバー・オーケストラ
2008年1月11日(金) 19:00/1月12日(土) 15:00

■ハイドン:交響曲第103番 変ホ長調 HobI-103「太鼓連打」
■ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」

6,500円 / 学生 3,500円

〈ニューイヤーコンサートプレトークイベント〉
 中村孝義(音楽学)×鈴木秀美(指揮)
2007年12月2日(日) 14:00
トッパンホールとなり 印刷博物館にて
トークイベント終了後、印刷博物館で開催中の企画展をご案内します!

公演とプレトークイベントの詳細はこちらから>>
http://www.toppanhall.com/concert/detail/200801111900.html

■ホールより
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◇クリスマスシーズンがやってきました

2007年も「あっ!」という間に過ぎ去ろうとしています。
親しい人たちへのクリスマスプレゼントを何にしようか、あれやこれやと思いめぐらす季節が、すぐそこに近づいてきました。

トッパンホールでは毎年この時期、ささやかながらクリスマスツリーを準備して、みなさまをお迎えしています。今年も、公演の合間を縫って、試行錯誤を重ねながら手作りでツリーをメイクアップしました。

ホールへお運びの際は、心に響く演奏とともに、ホワイエで控えめ(?)に輝くクリスマスツリーにも、注目してみてくださいね。

また、日ごとに寒さが厳しくなって参ります。
体調には十分に気をつけて、お過ごしください。

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