もうすっかり慣れてしまったので、というより、ビルそのものが誕生するときから知っているので、ほとんど違和感なく受け入れてしまっているのですけれども、それでもときどき、駅からトッパンホールへと出勤する道々、いつもの角をツルっと曲がるとぬぬっと現れるその威容を前にして
「ずいぶんな迫力のビルだよなあ・・・・」
と、かすかな戸惑いを覚えることがあります。
首都高速を走っていると、忽然と出現するその青い物体に度肝を抜かれる人も多い(?)と聞きますが、ソコに音楽ホールがあるとあらかじめ知っていなければ、夜な夜なステキなクラシック音楽を楽しめる音楽の聖地だとは、よもや思いますまい。
それがトッパン小石川ビルであり、トッパンホールの運営母体である凸版印刷株式会社が、創立100周年を記念して建設したオフィスビルなのであります。
トッパンホールがあるビルは、室内楽の殿堂であると同時に、情報コミュニケーション産業トッパンの社員たちが日夜懸命に働く、戦場でもあるのです。
凸版印刷は、雑誌やカタログなどの紙への「印刷」を核としながらも、製版や印刷加工で培った技術を応用し、液晶テレビをカラーで表示するのに欠かせない「液晶カラーフィルタ」や、インテリアを美しく彩る壁紙や化粧シート、便利なICカード・ICタグなど、ありとあらゆる製品へと事業を拡大してきました。
しかし、いかに多角化しようとも、社業の根幹をなすのは、情報を効果的に複製して伝達するという、ベーシックな意味での「印刷」であることに違いはありません。
その「印刷」が、どのように生まれ、発展し(過去)、社会や文化にどんな影響を与え(現在)、どのように進化していく(未来)のか。
印刷技術と印刷表現の過去・現在・未来にスポットを当て、研究・展示を行う日本で初めての総合的な施設、それが、「印刷博物館」です。
トッパンホールと同じトッパン小石川ビル内にあり、ホールとはお隣同士。
いつもお世話になってます。
そんなステキな隣人、印刷博物館には、思わず欲しくなるミュージアムグッズが揃ったミュージアムショップがあるのですが、夜公演開催時には、あいにく閉店しています。
そこで、6月26日のアルティ公演の際、実験的にホール入り口前のコンコースでの出前販売を行いました。
明治・大正期に広く使われ、目にも鮮やかな図案が楽しい「引札」をモチーフにしたシールやメモ帳、手仕事の技が光る、明治から昭和初期にかけての広告ポスターを集めた企画展「美人のつくりかた」のポストカードや図録など、ショップ売れ筋商品から選りすぐった品揃えでみなさまをお出迎え。
隅のほうで、トッパンホールのCDとオリジナルノートも販売させていただきました。
「音楽」を聴きにいらしたお客様が、果たして「印刷」グッズに興味を持ってくださるのか、じつは半信半疑(?)でしたが、ご来場の記念にお求めになる方で望外の賑わい!

ボンジュールも、慣れないお会計作業にソワソワしながら、ひとときの売り子体験をさせていただきました。
次回の出店はいまのところ未定ですが、コンサートの際に賑やかな売り声が聞えたら、ぜひ足を止めてご覧くださいね。
また、印刷の奥深い世界をリーズナブルに楽しむことができるステキな施設「印刷博物館」にも、ぜひ、お運びください♪
>>印刷博物館のWEBサイトはコチラ。
2008年12月から足掛け3年、全7回にわたるベートーヴェン ピアノ・ソナタ全曲演奏会に挑むティル・フェルナーが、オーストリアから記者懇親会のために来日しました!
[2008年6月23日 於:帝国ホテル]

ピアノへの思い、ベートーヴェンへの思い、偉大なる師匠アルフレッド・ブレンデルへの思いなど、訥々と、しかし決然と、ときにウィットをまじえて記者のみなさんを和ませつつ語ってくれました。
こんな話や、あんな言葉が聞けました!!
と詳細をお伝えしたいのはやまやまなのですが、ボンジュールは写真撮影に夢中になるあまりディテールを聞けていなかったので(涙)、記者のみなさんとの細かいやりとりはまた後日、お伝えします!
本日は、とにかく楽しい演奏会になりそうだ!という熱い予感で会場が熱気に包まれていたことだけ、ご報告いたします!
楽しみですね!
おまけ。

左から、共同主催の梶本音楽事務所・梶本社長、ティル・フェルナー、トッパンホール企画制作部長の西巻。
「良い音楽をたくさんの人に聴いてもらいたい」という思いを共有する3人の、熱い(暑い・・・?)スリーショットです。
ホクホク。
それにしても、背広を着たティルさんは、とってもジェントルかつ穏やか。
おっとりフワっとしたたたずまいなのに、ひとたびピアノに向かうと奔流のようにあふれ出るあのエネルギー、いったい、このステキな長身のどのアタリから沸いて出ているのでしょう・・・。
幸い、時間はたっぷりあるので、3年かけて!研究したいと思いマス。
みなさんもぜひ、ぜいたくな音楽の贈り物を、お楽しみください!
>>>公演の詳細はコチラ
みなさまこんにちは。ボンジュール小石川です。
少しずつ暑くなる毎日、いかがお過ごしですか。
いよいよ夏がやって参りますネ。
体力にいささか問題のあるボンジュールにとっては、年々、年々、夏が、長く、辛く、いつまでもたっても抜け出すことの適わないゴールの無い迷路のような、辛い季節へと変化しているように思います。
わーい、夏だ夏だ、ウキャキャー♪
と騒げたのは、そうね、ハタチの夏までだったかしら?(←誰?)
終わることの無い暑い日々が、体力を蝕み、精神を蝕み、9月がめぐってくる頃には、いっそのことサボテンにでも生まれ変わったほうが楽だと、ベランダの鉢植えにむかってブツブツおまじないをかけかねないありさま。
同じ思いは、花粉の季節にも抱きます。
花粉症まっさかりの、3月のある日には、このまま人類滅亡のその日まで、東京は花粉の幕に覆われていて、来る日も来る日もチンチン鼻をかみながら、モジモジとかゆみを訴えるマブタを、ゴシゴシとこすり続ける一生になるのではないかと、暗澹たる気持ちになったものです。
花粉といえば。
6/26、1年半ぶりにトッパンホールに登場するアルティ弦楽四重奏団の矢部達哉さんも、もしかしたら同じようにお考えだったかもしれません。
トッパンホールプレスの取材で、公演担当のFriskyさんに同行して取材をさせていただいたとき、おりしも燦々と降り注ぐ花粉の雨に、Friskyさん、そしてボンジュール同様、辟易されているご様子だったことを思い出しました。
けれども、いつも誠実にお話をしてくださる矢部さんは、クァルテットにとってマイルストーンともなっているという前回公演の思い出と、きたる6/26公演への豊富を、静かに、しかし情熱的に語ってくださいました。
その様子はコチラ。
花粉の季節にはまだまだ先のことのように思えた公演が、はやくも来週に迫ってきました。
通常の公演よりも、リハーサルの機会を増やして挑むという渾身のプログラムは、ベートーヴェン中期の傑作2曲と、メンバーそれぞれが思い出を胸に抱く武満徹の《ア・ウェイ・ア・ローン》。
矢部さんみずから、心・技・体がそろい、気力体力が充実していると語るアルティの"いま"を、トッパンホールの親密な空間でお楽しみください!
>>公演情報はコチラ。
>>お問い合わせはトッパンホールチケットセンター 03-5840-2222へ
こんにちは。
忘れ物大王、ボンジュール小石川です。
本日もケータイを家に忘れてきました、ナームー。
無ければ無いでなんとでもなるのですが、今日も今日とて忘れてしまったことに気付いたときの絶望感といったらありません。
(ゴソゴソとカバンを探りつつ)
あっ・・・・・・・・・・!(気付いた)
えっ・・・・・・・・・・?(驚いた)
がくーん↓↓↓↓(凹んだ)
(そして遠い目)
その後しばらく立ち直れず、世界は灰色に色あせ、喜びも楽しみも遠景へと退き、目の前に突きつけられるのは忘れ物キングとしての虚しい矜持のみ。
そんなプライド要りません。
どなたか、忘れ物をしない秘訣があれば、どうぞトックリとレクチャーしてくださいませ・・・。
さて、前置き(?)が長くなりましたが、6日のポール・ルイス、11日のマンゼ&エガー、15日のダニエル・ホープと続く、通称「イギリス・フェアー」、無事2公演が終了しました。
いずれも、期待にたがわぬ素晴らしい演奏で、音楽を聴く喜びを存分に感じさせてくれる公演となりました。
3人のイギリス紳士は、いずれもとてもジェントルで、しかもフレンドリー。
サイン会を撮影するカメラマンに、スキを見てオモシロ顔を披露してくれるエガー(そのお顔は、近日中にアーティストフォトギャラリーにアップされるかも!?)と、サインと求めるお客さまの目をじっとみて、熱心にお話をするマンゼの二人は、舞台上でも息がぴったりで、「デュオ」としての完成度の高さを披露してくれました。
圧倒的なテクニックで会場を魅了したルイスもジェントル&フレンドリー、そしてとってもキュート。
演奏が終わってピアノから離れると、
ピョコタン
とお辞儀をします。
ここが日本だからか、それともいつもそうなのか、深々と腰を折って挨拶をする外国のアーティストをときどきみかけますが、ルイスのお辞儀はずば抜けてキュートで
ピョコタン
と効果音が聞えるほど。
緊張感に満ちた演奏が終わり、満足感とともにほっと息をついたお客様に、フワっと和やかな気分を運んでくれる、ステキなお辞儀を「魅せて」くれました。
イギリス・フェアーの最後は、ダニエル・ホープ。
チケットには余裕がございます。ぜひ、週末のひとときを、トッパンホールでお過ごしください!
こんにちは。ボンジュール小石川です。
東京は久しぶりにスカっと晴れました。
どうやら週末はこのまま晴れそうな気配、
洗濯するのに絶好の機会、
おかげでホールも千客万来。
おもわず韻を踏んでみましたが、いかがでしたでしょうか?
さて、気を取り直して。
本日(6/6)は、エスポワール スペシャル第7弾、ポール・ルイスが登場します。
エスポワール スペシャルは、海外の若手注目株をご紹介する人気企画。
これまで、ルノー・カプソンやソル・ガベッタ、ユリア・フィッシャーなど、いまが旬の若手をいちはやく
とりあげ、好評を得てきました。
3月に登場したマーティン・ヘルムヘンは、いかにもエスポワールらしいはつらつとした演奏と、天使
のようにさわやかな笑顔で、多くのお客さまを幸せな気分へと導いてくれました。
そういえば、さわやかな天使は舞台裏でもひと味違いました。
なんと、大事な舞台用の「靴」を、ホテルに忘れてしまったのです!
開演間近に判明し、スタッフ一同を(これ以上なく)ヤキモキさせてくれましたが、マネージャーさん
の大活躍で無事解決。
舞台上では何事もなかったかのように振舞い(実際ナニゴトでもないと思っていたのかも・・・)、演奏
の素晴らしさとともに、未来の大物の片鱗を垣間見せてくれたのでした。
そして、忘れ物大王の異名を持つボンジュールは、強烈な親近感を抱いたのでした。
財布を会社に忘れる、ケータイを家に、電車に、会社に、タクシーに、劇場に忘れるのは日常茶飯事
、海外旅行にパスポートを忘れたり、免許の書き換えに免許を忘れたり、忘れ物の思い出は枚挙に
暇がありません。
マーティン=靴を忘れた天使、は、ボンジュールの中では永遠のスターとして、心のアルバムに飾
られているのです。
そんなヘルムヘンがフレッシュな新星だとすると、本日登場するルイスは、いぶし銀のニュースタ
ー。
日本初リサイタルながら、ピアノに対する真摯な姿勢で妥協の無い舞台を目指すその背中は、まる
で熟練の職人のよう。
リゲティの《ムジカ・リチェルカータ》をモーツァルトの2曲でサンドした意表を突く選曲は、熟考に熟考
を重ねたこだわりのプログラム。
メインにすえたシューベルトでは、師匠ブレンデルから受け継いだ緻密な楽曲解釈と優れたテクニッ
クを、あますところなく披露してくれるでしょう。
梅雨の晴れ間、さわやかな金曜の夜に、イギリスの新星が聴かせる美しいピアノ。
みなさまのお越しを、お待ちしています。
>>公演情報はこちら