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Frisky: 2009年6月アーカイブ

「1Q84」と「存在の耐えられない軽さ」とトッパンホール

2009年6月19日 金曜日 Frisky | |

村上春樹さんの最新刊「1Q84」。

本の売れ行きに比例するかのように、物語の冒頭からたびたび登場するヤナーチェクの《シンフォニエッタ》が入ったCDが、売り切れ続出なのだとか。

 

ヤナーチェクの音楽が全編に・・・といえば、ひと昔前のニュースなら、1988年の映画「存在の耐えられない軽さ」を思い出す人が多いのではないでしょうか。

この映画は、68年に起こったチェコスロヴァキアの動乱「プラハの春」の局面下に生きた男女の人生を描いたものですが、全編にヤナーチェクのピアノ曲や室内楽曲が流れます。

若かりし頃のダニエル・デイ=ルイスやジュリエット・ビノシュらの名演にもぐっときますが、シーンごとに流れるヤナーチェクの音楽が、出口の見えない閉塞感や体制に反抗する人々の姿と相まって、印象的に心に残ります。

 

プラハが舞台であるのもさることながら、原作者のミラン・クンデラもヤナーチェクと同じブルノ生まれで、アメリカ映画であることを忘れるくらい、当時のチェコの様子をどっぷり、こてこてに楽しめます。(ちなみに、原作の小説は"恋愛哲学小説"とも称されるくらいヘビー級。チャレンジしてみたい方には、こちらもお勧めですよ。)

 

ヤナーチェクが、このように映画や小説のストーリーに取り入れられ、強い存在感を放つのはなぜなのか・・・。ヤナーチェクの魅力とは、他ジャンルの芸術家さえ虜にするくらい、恐ろしく大きいのではないかと実感するFriskyです。

過去の小説でも、クラシックの作曲家や作品名に触れてきた村上春樹さんが、今回なぜヤナーチェクを選んだのか。物語と音楽は、言葉では書かれていない部分で確かに繋がっているように思います。村上ファンの人にとっては、この機会にヤナーチェクの音楽や同様にヤナーチェクを使った映画に触れることから、隠された行間が見えてくるかもしれませんね。 

 

そして、春樹ブームにのっているわけではありませんが、トッパンホールでは、今月30日にチェコの新星「パヴェル・ハース・クァルテット」が登場!

 

プログラムは、ヤナーチェク、パヴェル・ハース(ヤナーチェクと同郷)、ドヴォルジャークの3作品をそろえ、映画に負けないくらい(?)チェコづくしです。演奏されるヤナーチェクの弦楽四重奏曲第1番《クロイツェル・ソナタ》は、この作曲家の傑出した室内楽作品。もちろん、映画「存在の・・・」にも使われていますが、話題の《シンフォニエッタ》にも通じる、ヤナーチェク独特の音楽を耳で感じるにはもってこいの作品です。ぜひ、お聴きのがしなく。

 

>>パヴェル・ハース・クァルテットの公演詳細はコチラ

>>チェリスト、ペテル・ヤルシェクのインタビューはコチラ

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