アーティストプロフィールArtist Profile
ルーカス・ゲニューシャス(ピアノ)Lukas GENIUŠAS, piano
1990年モスクワで音楽一家に生まれる。とりわけモスクワ音楽院の教授だった祖母のゴルノスターエワから大きな影響を受けた。2010年のショパン国際ピアノコンクールと15年のチャイコフスキー国際コンクールの両方で第2位に輝いたほか、主要コンクールで輝かしい成績を収めている。
これまでにゲルギエフ、プレトニョフ、スラットキン、デュトワ、ソヒエフ、サロネンらの指揮のもと、パリ管弦楽団、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団、マリインスキー劇場管弦楽団、クレメラータ・バルティカ、バーミンガム市交響楽団、トロント交響楽団、NHK交響楽団などと共演。リサイタルでは、ロンドンのウィグモアホール、アムステルダムのコンセルトヘボウ、パリのサル・ガヴォーなど世界の主要ホールに招かれているほか、ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭、ルール・ピアノ・フェスティバル、ロッケンハウス音楽祭などにも出演している。
天性の音楽的好奇心は尽きることがなく、そのレパートリーはバロックから現代作品に至るまで幅広い。ベートーヴェンのピアノ協奏曲はもとより、ヒンデミットの《ルードゥス・トナリス》やジョン・アダムズの作品を自在に弾きこなし、チャイコフスキー、ラフマニノフ、プロコフィエフをはじめとするロシア人作曲家の作品にも強い関心を寄せている。室内楽にも熱心で、研究心旺盛に、同時代の作曲家の新作や、知られざる作品の紹介にも力を注いでいる。
これまでにベートーヴェン、ブラームス、ラフマニノフ、ショパンのソロ作品を録音したほか、2019年にリリースしたプロコフィエフのソナタ集はクラシカ誌のショック賞やディアパゾン・ドール年間最優秀賞を受賞。20年には、ショパンのピアノ・ソナタ第3番とマズルカを収めた新譜をリリースした。ヴァイオリンのアイレン・プリッチンとはストラヴィンスキー、デシャトニコフ、チャイコフスキーの作品を集めたディスクをリリースしている。