アーティストプロフィールArtist Profile

アンドレアス・シュタイアー（フォルテピアノ）Andreas STAIER, fortepiano

ドイツのゲッティンゲン生まれ。ハノーファーとアムステルダムでピアノとチェンバロを学び、1983年から86年までムジカ・アンティクヮ・ケルンのチェンバロ奏者として活躍した。その後ソロ活動に専念、フォルテピアノとチェンバロのスペシャリストとして国際的に活躍している。80年代初頭のデビュー当時は、チェンバロとフォルテピアノを弾くにもかかわらず、「バックハウスやケンプ以来の、ドイツ音楽を代弁するピアニスト」と賞され、彼の大いなる才能が注目された。その後も真摯に自らの芸術を極め、今や「巨匠」への道を着実に歩む数少ない実力者として広く認められるところとなった。
リート伴奏や室内楽奏者としても、アンネ・ゾフィー・フォン・オッター、アレクセイ・リュビモフ、クリストフ・プレガルディエン、ペドロ・メメルスドルフ、イザベル・ファウスト、ジャン=ギアン・ケラス、アレクサンドル・メルニコフら世界的なソリストと定期的に共演している。2010年以降は、ゼペック、ディールティエンスとのトリオによるツアーや録音に取り組み、高く評価されている。
また、オーケストラのソリストとしてもコンチェルト・ケルンやフライブルク・バロック・オーケストラ、ベルリン古楽アカデミー、シャンゼリゼ管弦楽団等と多数共演。
CDはハルモニア・ムンディを中心に数多く録音し、「バッハ：ゴルトベルク変奏曲」（2011年度レコード・アカデミー賞大賞銅賞・器楽曲部門）、「ベートーヴェン：ディアベリ変奏曲」（12年グラモフォン年間最優秀アーティストにノミネート）等が高い評価を得ている。24年には、バッハの《前奏曲とフーガ》から着想を得た自ら作曲した作品を含むアルバム「メディテーション」をリリースし、その優れた功績にライプツィヒ市より名誉あるバッハ・メダルを授与されている。
トッパンホールには、04年にライナー・クスマウルとの共演で初登場、06年から〈アンドレアス・シュタイアー プロジェクト〉がスタートし、いずれの公演でも斬新な解釈と演奏が絶賛されている。