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公演情報Concerts

共演に寄せて――北村朋幹

北村朋幹の写真©TAKA MAYUMI

ピアニストとして活動していて最も嬉しいことは、あらゆる楽器と対話のような共演ができること、そして音楽をしていたが故に出会うことになる人がいることです。

アイレン・プリッチンの名前は、数年前から色々な方が口にするのを聞いておりました。なかには、もしかしたら合うのではないかと仰ってくださる方もいたのですが、僕はまだ彼の生演奏に触れたことがありません。
しかし今回、トッパンホールさんからいただいた共演のお誘いに添えられた、彼からの3通りの曲目案を拝見し、そのとても美しい独自の感性に心から惹かれました。

メトネルのソナタからリサイタルを始めようと誘ってくれる人が、どこにいるでしょうか。また、エネスクの3番という、触れるのも躊躇うほどの恐ろしい名作に初挑戦するのに、これほど素晴らしい機会はあるでしょうか。実はこの2曲はそれぞれ別案に入っていたのですが、どうしてもその両方を演奏したいという僕のわがままを叶えてもらうべく、間の2曲と共にご提案したところ、快く受け入れていただくことができました。

メトネルもヤナーチェクも、どこか遠いところにある懐かしい手触りがあり、そして心の柔らかいところにいつまでも残るような歌が満ちています。まだ学生であった若きラヴェルが書いた通称“遺作”ソナタの、初演のヴァイオリンを弾いたのは、他でもないエネスクです(諸説あるようですが)。

チャットでの何気ない会話(返事のスピードが驚くほど速い!)からも、強いこだわりと、開いた心が同居した音楽家であることが分かります。
作品、人新たな出会いを今から楽しみにしています。


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